2021年度の災害救援ボランティア講座を5月15日(土)、22日(土)、23日(日)に開催しました。この講座は大規模災害を想定した災害救援ボランティアリーダーの育成を目的として災害救援ボランティア推進委員会様のご協力のもと毎年実施しているものです。
今年は20名の青学生の他、都立公園の指定管理を担う西武・武蔵野パートナーズのスタッフの方たちもオブザーバーとして参加しました。
1日目はオンライン形式での座学。総論として災害ボランティアの基本についてのレクチャーからはじまり、渋谷区と災害ボランティアセンターの取り組み、大学の初動対応そして警察と消防の役割について等、それぞれの講師の方からお話しいただきました。最近の大規模災害では行政や災害ボランティアセンターが積極的にSNSを活用していることから、情報収集・伝達とSNSの活用というセッションも今年は設けました。
2日は上級救命技能講習です。東京防災救急協会の指導員から応急手当について学びました。三角巾を使った止血や固定の実技は難しく、何度やり直してもなかなか上手く結べない学生も何人かいましたが、一日で会得できる技術ではないからこそ練習が必要、との指導員の言葉が印象的でした。新型コロナウィルスの感染防止の観点から従来の応急処置を行えないケースもありますが、自らの命をまず第一に確保した上での応急処置であることも学びました。
最終日となる3日目はいよいよ実践編です。帰宅困難者支援施設運営ゲームでは、青山学院大学の記念館*の図面をもとに配置を考え、架空のリストに基づき、帰宅困難者を受け入れるところまでシミュレーション感覚で行いました。各グループともに工夫ポイントが随所に反映され、実践さながらの訓練となりました。
午後は災害ボランティアにとって大切な安全衛生(こころのケア含む)とケースワーク(クロスロード)、そして最後は実際に被災地に赴く想定で災害ボランティア活動の総合演習で締めくくりました。
*渋谷区の帰宅困難者受入施設に指定されています。
頭も体もフルに活用した3日間でしたが、セーフティリーダー認定証を手にした学生たちの表情はとても充実感に溢れていました。
災害時のみならず、街中での人命救助にも積極的に行動できるリーダーとして、これから活躍していってくれることを願います。