4度目の緊急事態宣言発出前日の7月11日、7名の青学生が東京都多摩市にあるなな山緑地でグリーンボランティア活動を行いました。なな山緑地は宅地開発が進んだ東京都多摩市に位置する緑豊かな希少植物が生息する里山です。江戸時代から脈々と続く人々の暮らしと里山の関係を維持していくために、地域住民が協力して緑地の会を運営し循環型社会の実現に取り組んでいます。なな山での活動は昨年11月以来2度目となります。
参加者は朝9時になな山緑地に集合し、朝礼そしてラジオ体操を済ませると緑地の会の方々によるなな山ツアーが始まりました。なな山の植生や害虫被害にあった木の話、間伐材などを資源として再利用する工夫など、丁寧にお話しいただきました。ツアー後はいよいよカマを使って歩道を埋めつくす勢いで生い茂るシノダケ刈りです。初めてカマを使う学生が大半の中、ケガせず、無駄な力みなく刈るコツを教えてもらいながらの作業となりました。最初は加減が分からず悪戦苦闘していた学生たちでしたが、徐々に作業にも慣れ始め、気が付けば歩道が作業前よりも1.5倍くらい広がっていました。
昼食後は2グループに分かれて活動しました。伐採したヒノキの樹皮をはがすグループとコナラを枯らす害虫カシナガの捕獲調査するグループです。
樹皮をはがすグループは伐採後しばらく水につけて柔らかくなったヒノキの皮をナタを使って削っていきます。削るとその奥にはツルツルのヒノキが。午後の作業で1本まるまる仕上げることが出来ました。
カシナガの捕獲調査グループの役目は緑地の会が設置したトラップにかかった体長5mm程度のカシナガを数え、記録する作業です。小さな虫でも大量に樹幹に穿入することでナラ枯れしてしまいます。今回3本のコナラを調査し、それぞれ114匹、80匹、166匹が観測されトラップの効果を実証することが出来ました。
今後もなな山での活動は「里山の環境保全活動を通じて、食の安全安心とは何か」をテーマに継続していく予定です。