昨年4月の熊本地震で被害を受けた南阿蘇村において、8月27日から9月2日まで熊本プログラム第3陣(農業支援)の活動を行いました。

【スタディツアー】

初日は、2陣と同じく、東海大生によるスタディツアー「語り部」に参加させて頂きました。
歳の変わらない学生さんが、私たちの想像の及ばないような体験をしたことに衝撃を受けるとともに、避難時のお話から、人と人との繋がりの大切さを学ばせて頂きました。「語り部」の皆さんが、心の傷を受けながらも、地震について多くの人々に知ってもらおうと努力されている姿を見て、私たちも頑張らなくてはと、決意を新たにすることができました。私たちも更に積極的に情報を発信していき、熊本についてより多くの方々に知って頂きたいです。

 

【農業支援】

・観光ぶどう園(ノースグレープファーム)
ノースグレープファームさんは、ちょうど28日から開園ということで、一日を通して、お客様にぶどうやアイスクリームやジュースを販売したり、試食のぶどうを出したりするなどの接客のお手伝いや、ぶどうを選別して袋詰めする作業、ぶどうの重さを量って宅配用の箱に詰める作業などを行いました。
開園初日にもかかわらず、多くのお客様がいらっしゃいました。接客を通して、地域の方々との交流をすることができました。また、常連の方と、オーナーの北さんのお話を伺って、地域に愛される農業の大切さを学ぶことができました。2日目は、休憩時間に北さんから、震災が原因で現在も人手不足が深刻であるとのお話を伺い、現地に実際に伺ってお手伝いをすることの大切さを実感しました。今回の選定作業で、ぶどう栽培がいかに大変であるかを、一部であることは承知ですが、痛感しました。また、作業中地元のラジオを聞かせて頂き、震災が過去のことではなく、何気ない日常にも大きな爪痕を残しているのだということに気がつくことができました。

・木之内農園
木之内農園さんでは、ビニールハウス1棟の解体を行いました。また、橋が崩落した現場で、作業を指示して下さった宮地さんから、被災地の現状などについて、貴重なお話を伺いました。宮地さんは笑顔で接して下さいましたが、12年間積み上げてきたものを全て失った悲しみや辛さを抱えながらも、前を向いて努力されているのだと気づかされました。私たちが今回解体したビニールハウスも、12年間修理をしながら大切にしてきたもので、解体するのはとても悲しいのだとお話しされていました。それでも笑顔で乗り越えようとされている姿を見て、私たちも少しでもお力になれるよう頑張りたいと改めて強く感じました。また、実際に道路が大きく波打ちひび割れている現状を見て、改めて被害の大きさを実感しました。

・大津いちご園
大津いちご園さんでは、イチゴのビニールハウスを設置するための測量や穴掘り、イチゴの親株から子株を切り分ける作業や、ランナー以外の長いツタを切り取る作業を行いました。大津さんはとても気さくであたたかい方で、体調の心配をしてくださったり、差し入れを下さったり、こちらもとても気持ちよく作業をさせて頂くことができました。ビニールハウスの設置では、機械があれば数時間で終わる作業に数週間かかり、小さな農家はとても苦しいのだというお話を伺い、人手の大切さと共に、日本の農業の問題点も感じました。被災地の方々は、ご自身達が苦労をされながらも、私たちにとても親切にして下さり、本当に頭の下がる思いでした。

・南阿蘇オーガニック
南阿蘇オーガニックでは、田んぼの雑草抜きと雑草の運搬、レモングラス、ミント、ブルーベリーの収穫、加工を行いました。田んぼは実はほとんどが雑草で、しかもお米と見分けるのが難しく、また、田んぼの中で動くことすら難しく、とても体力の要る仕事なのだと痛感しました。ミント等のハーブのビニールハウスでは、サウナと同じくらいの室温と湿度のため、小まめに休憩が必要で、なかなか作業が進みませんでした。ミントの収穫時期はもうとっくに過ぎてしまっているけれど、人手不足で手が回らず今になってしまっているというお話にとても納得しました。道路等のインフラが復旧することと、地域が活気づく復興は別のものなのだと改めて実感しました。晩柑とブルーベリーの差し入れを頂き、熊本の土地の魅力をより感じました。

 

 

 

 

 

 

・野田いちご園
野田いちご園さんでは、1陣で設置した苺の苗床の補強や、苗床へ土を運搬し入れる作業をしました。佐賀女子短期大学の方々と協力して、たった10数人で、1日のうちに計4.5トンもの土を運ぶことができました。一人一人は微力でも、皆で力を合わせることによって大きな助けになれます。苗床は、野田さんがお一人で全て運び、とても時間がかかったのだというお話を伺い、人手の大切さを痛感しました。野田さんは、カフェを造る計画など、阿蘇の復興のために意欲的に活動されており、お話を伺って、私たちが活力を頂きました。

【現地の方々との交流会】
阿蘇郡高森町下切地区にて現地の方々との交流会を行いました。会長から歓迎のご挨拶を受け、里芋の収穫や、田舎まんじゅう作り、なすやきゅうりの収穫、炊き込みご飯、だご汁作り等、昼食の準備を現地の方々と一緒に行いました。皆でつくった昼食を、現地の方々、農大生、韓国からの留学生の方々と一緒に食べました。
また、下切地区の集落を案内して頂き、山神様や、熊野神社、日本蜂の巣箱を訪れ、自給自足で暮らす下切地区だからこそ聞ける話をたくさん聞くことができました。
休憩では、川で冷やしたトマトやスイカ、ラムネ、日本蜂のはちみつを頂き、改めて熊本の自然の恵みを感じました。
下切地区は、いわゆる「限界集落」のイメージとは異なり、皆さんが協力して集落の未来のために創意工夫されていて、明るくて温かくて、不思議とどこか懐かしさを感じる、とても素敵な場所でした。たった1日だけでしたが、本当に大切な体験をさせて頂き、私たちの方が元気を頂き、また訪れたいと強く感じています。11月の収穫祭にもぜひ参加させて頂きたいです。

 

 

 


 

 

全体の活動を通して、メンバー全員が、農家さんの偉大さを強く感じました。作業は、皆で協力したからこそ達成感を得られ充実した体験となりましたが、現地の皆さんは普段とても少ない人数で作業をされており、その苦労は計り知れません。
本当に、どこの農家さんでも、「人手不足」という言葉が聞かれ、私たちが実際に被災地を訪れることは
たとえ1日だけのことであっても大きな助けになるのだと強く実感しました。
また、私たちが訪れただけで、皆さんが笑顔になり、温かく迎えて下さいました。熊本を元気にしたいという気持ちで活動に臨みましたが、むしろ元気を頂く毎日でした。
1人でも多くの人が、1日だけであってもいいので、被災地を訪れてくれるよう、私たちRooteが、熊本を含む被災地のことについて、もっと情報を発信していきたいです。

広報課1年 走川万希子