自然豊かな環境で藍染め体験ができると知って興味を持ち、藤野里山体験ツアーに参加することを決めました。
以前から藤野里山体験について知っていましたが、参加するのは初めてでとてもわくわくしていました。
藤野の駅に到着すると、山の中腹あたりに大きなラブレターが見えました。藤野が芸術のまちであることをすぐに実感します。
まず、芸術の道を車で通っていきます。
道なりに次々と作品があらわれ、向こうの方を見ると山と目が合います。草木のなかに作品がなじみ、調和しています。不思議で心地のよい雰囲気でした。
道を通っていく間に、初参加の人も多くいましたが、みんな打ち解け、会話が弾んでいました。芸術の道のもつ、すてきな雰囲気がそうさせたのかもしれません。
今回の受け入れ先の佐藤さんのお宅に到着しました。それぞれが持ってきた布やTシャツに、ビー玉や石をくるんだり、輪ゴムでしばったり、ねじったりして、思い思いの柄を考えていきます。どんな柄になるかは、出来上がってからのお楽しみです。
お昼ご飯の時間になりました。
藍染めの間に薪でお米を炊いていただいていました。蓋を開けると湯気と美味しそうなかおりがして、みんな歓声をあげます。ほかほかのお米でおにぎりを作りました。具沢山の団子汁も用意していただいて、本当に美味しかったです。初めておにぎりをつくる留学生がいたり、具材をどれにするか迷ったり、和気あいあいと食事をしました。
お腹がいっぱいになったあと、いよいよ藍色に布を染めていきます。水に溶かした藍は、最初は緑に近い色ですが、酸素にふれると馴染みのある深い色に変わっていきます。色につければ染まると思っていましたが、いくつもの工程があることを知りました。
十分に酸素に触れさせたあと、広げてみます。思いもよらない柄が出来あがっていて、感動しました。みんなそれぞれ違った模様ができていて、「この柄、いいね」と褒めあいました。
佐藤さんたちは、藍染めが初めてのわたしたちに親切に教えてくださいました。藤野のまちは、佐藤さんたちのような温かい方々によって、新しく移り住む人たちにも暮らしやすい環境になっているのだと思いました。
大学では、椅子に座って知識を得るという学び方が多いです。
今回、藤野里山体験ツアーに参加して、身体を実際に動かして藍染めの方法を学んだり、藤野のまちに暮らす人の話を聞いたりして、普段はすることのできない学びを得ることができました。
初めての参加でしたが、自然豊かな藤野の温かい雰囲気を感じることができ、たくさんの人と仲良くなることもでき、素晴らしい経験ができました。