私は3月19日から23日までの5日間、能登半島地震の災害ボランティアとして活動させていただきました。主な活動内容は、輪島市内での炊き出しのお手伝いと、能登町で「ちょっこりカフェ」を提供し、地元の方々と交流することでした。そして、珠洲市へ訪問したほか、子どもたちのピザ作りのお手伝いも行ないました。
輪島市内で炊き出しをおこ行なっている工房長屋で、野菜の下処理のお手伝いをさせていただきました。工房長屋は地元のシェフの方々が集まって、1月2日から毎日1200食ほど、無料の炊き出しを続けていらっしゃいました。雪の中並んでいる被災者の方や、鍋をもって炊き出しをもらっている病院や避難所の方々がいらっしゃいました。
また、公民館でコーヒーや紅茶の提供もさせていただきました。震災前は輪島市内から車で30分ほどかけて行ける距離が、震災後には1時間半ほどかかってしまい、3か月経っても道路はふさがれている状態であったことに驚いたと同時に、震災の大きな影響を実感しました。地元の方々とお話をした際には、能登の魅力を教えてくださったほか、「遠くから来てくれてありがとう」と伝えてくださり、逆に私たちがたくさんの元気をいただきました。そして、地震と津波、火災の被害を受けた珠洲市にも訪問しました。開けた海がすごく綺麗であったことが印象に残っていて、その海が家や人を襲ってしまったことが信じられませんでした。テレビで報道されているよりも何倍も被害がひどく、その悲惨な景色は今でも脳裏に焼き付いています。
子どもたちと一緒にピザづくりをした際には、子どもたちの笑顔や、美味しいと楽しんでいる様子を見ることができ、すごく温かい気持ちになりました。
実際に能登町へ足を運んで感じたことは、地域のつながりの強さです。仮設住宅の設置を町全体で訴えているという話を聞いたほか、コミュニティが小さいからこそ、お互いの安全を守ることができたと、おっしゃっている方もおり、能登町の強い地域のつながりを感じました。
災害ボランティアに参加して、報道では伝わらない悲惨な被害状況を目にしました。そんな中でもたくさんの方がボランティアとして活動されていて、私たちを優しく受け入れてくださり、たくさんの勇気と励ましをもらいました。そして、たくさんの人と触れていくことで暖かさを感じ、能登町が大好きになりました。5日間、貴重な経験をさせていただけたことに感謝すると同時に、復興のための行動を今後も続けていきたいと思います。
国際政治経済学部 国際政治学科 3年 遠山 明日香さん |
※このレポートはNPO法人パルシックが能登町を拠点に取り組んでいる被災者支援に本学の学生がボランティアとして参加した際のものとなります。
また、同時期に災害ボランティアとして活動された本学の学生2名のレポートがNPO法人パルシックWEBサイト内に掲載されています。
能登地震レポート 学生ボランティアの活動レポートVol.1| パルシック (parcic.org)
能登地震レポート 学生ボランティアの活動レポートVol.3| パルシック (parcic.org)